篠笛の音色を良くすることに憧れます。音色さえ良ければ後はリズム感とか音程感が多少違っていても許されるような気さえしてしまいます。
でも演奏テクニックとしての音色改善をする前に、 ひとつの重大な事実を確認しなければなりません。
それは自分の演奏を自分で直接聞くことは無理ということです。
自らの演奏を自分で聞くことは不可能なので、当然ビデオカメラやオーディオレコーダーなどの機材を通して聴くことになります。
実はここに罠があって、録音機材を通した音を自己イメージにしてしまうととてもよろしくないのです。
デジタルものにあまり強くない年配の方だったら未だにカセットテープレコーダーを使っている人がいるかもしれません。
録音した音を聞いて自分の笛がこんなにつまらない音なのかとガッカリした事はありませんか。
どうも篠笛の音は、音色の成分のせいなのか音域のせいなのか分かりませんが、録音するのがとても難しくて並の機材では綺麗に録音することができません。
他の楽器の楽器だって人間の声だって録音すると変わってしまうものなんですが、特に篠笛の音色はかなり違うものに化けてしまう気がします。
Apple の iPhone はスマートフォンにしては高性能なマイクが搭載されていて、 うまく使えばなかなか高品質の録音をすることができます。
それでも個人的には篠笛の音色を綺麗に録音できるほどの性能はないと思っています。
では何ならいいのかというと、録音のためだけに作られた PCM レコーダーの2万円ぐらいの製品なら、まあこれなら直接耳で聞いたのと変わらないかなと思えるぐらいの録音をすることができます。
パソコンなどと組み合わせるマイクだったら1万円以上のスタジオ用のものを使えばそれなりの音作りができます。マイクには対応するプリアンプとインターフェースが必要なので、それも別途必要となります。
篠笛の練習のために高級機材が必要だと言いたいわけではありません。
上手く録音できていないだけなのにそれを自分の音だと思い込んで、自己嫌悪に陥ったり周りと比べてしまったりすることがあったら、あまりにももったいないと思うだけです。
長くなったので続きは次回に。
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