篠笛には古典調子、唄用、ドレミ篠笛など種類があります。その中のドレミ篠笛とは、西洋音階のドレミファソラシドの音程になるよう調律されたタイプの篠笛です。
なので、1種類しかないと思われるかもしれません。しかし、実際はそうとも言い切れません。笛のブランドによって作られ方は大きく異なります。
篠笛が制作された環境の温度や湿度で音程が変わる可能性があるという記事を前に書きましたが、それ以外にも設計自体が違っているケースがあります。
まず古典調子の笛は竹の筒に穴が等間隔に並んでいます。ドレミの篠笛は西洋音階のメロディーを演奏するために、穴の配置が等間隔ではない点にあります。
たいてい唄口方向から見て第1穴から第3穴は等間隔に並んでいますが、第4穴は口径が他の穴より小さく、第5穴は大きくなっています。4と5はすぐ近くにあって、第6穴は少し離れたところにあります。第7穴は小さめのことが多いです。
このドレミ篠笛には音程の正確さと演奏のしやすさのトレードオフの関係があり、製作者の考え方によって出来上がりが違うのです。
この写真はドレミファソラシドの調律に忠実なタイプの篠笛です。第4と第5の穴は隣接していて第6穴は倍くらい離れているので、自然に右手を開いた時の形状とは違い、中指と薬指を大きく開いて押さえることになります。
さらに第7穴も他の穴の間隔より大きく離れているので不自然に指を広げる必要があります。
ただこういうドレミ篠笛ばかりではありません。画像のように自然な手の動きのために、穴をもっと等間隔よりに近づけて演奏しやすくしているドレミ篠笛が多いです。特に第7穴があまり離れていないことに特徴があります。
ある程度正確な調律を犠牲にしている可能性はありますが、実際に吹いてみるとそのせいで調律が悪いという感覚はほとんどないです。この点は、演奏する個人の感覚が大きく関わってきます。
ただ前者のドレミに忠実な調律の笛を吹く時は、音程がより自然だと思えることが多いです。
しかし手の動きは少し不自然になりますので慣れが必要です。特に両者の笛を持ち替える時があったら、最初は右手小指が上手く押さえられないなど、思い通りに吹けないこともあると思います。
以上のことからドレミ篠笛を購入の際は、調律の度合いも気にしてみるといいと思います。商品写真を見るとここで説明したような違いが確認できるはずです。
会に所属している方は会の方針に従う方がいいですし、個人で演奏している方は正確な調律をとるか、演奏しやすさをとるか、少し気にしてみてほしいです。

