初心者の方が篠笛を手に入れたとして、一番大きな壁となるのは音が出ないということでしょう。実際Google検索のサジェストを見ても「音が出ない」は常に上位にあります。
そんな初心者の方のためにこのガイドを書いています。
答えはない
もしあなたがいま私の目の前にいたとして、篠笛の音が出なかったとしても、外見だけを見てなぜ音が出ないかを分析して音が出るようにしてあげるようなそんな魔法みたいなことはできません。
音が出る出ないの違いは本当に微妙な感覚の問題だからです。おそらく偉い笛の先生であっても難しいかもしれません。
それでも篠笛を吹ける人に見てもらうのはおすすめです。姿勢とか管の構え方とかそういう大前提に問題がある場合すぐ指摘してもらえます。
試してみてほしいポイントがある
誰でも急に音が出るようになる魔法はないと書きましたが、これが合っていないと音は出ないというチェックポイントはいくつかあるのでまとめてみました。
まず最初に音を出すときは大抵このように習います。
歌口の手前に下唇を載せて、口の向こう側の端(エッジ部分)に息を吹いて、空気の流れの半分が管の中に入り、もう半分が管の外に出るようにする。
そうなのですけれどこれだけ音が出たら苦労しません。もしかしたら穴を1つも押さえない状態(七の音)なら出るかもしれませんが、1つでも指で穴をふさいで音程を下げていったら出なくなるというのが普通だと思います。
ある程度練習して音が3種類くらい出るようになったとしても低くなるほど(二や三の音)は出ないですし、高い音(甲の音)を出そうとして2の音は何とか出ても3,4,5と上がっていくと出なくなります。
(二や三の音という表現がわからない方は篠笛運指表をご覧ください)
音が出せるようになっても、なぜか出るときと出ない時がありませんか。私も最初のころはいつもと同じように吹いているつもりなのに出たり出なかったりするのは本当に不思議に思ってました。
スピードが大事
そこでまずチェックしてみてほしいのは息のスピードです。
基本的には低い音を出すときはゆっくりな息が必要で、高い音ほど素早い息が必要です。
二、三みたいな低い音と6、7、8みたいな高い音では同じ篠笛でも吹き方が全然違うということをまず念頭に入れてください。
なぜかというと(すごく簡単な説明になってしまいますが)音は空気の振動なので、高い音は振動が速く、低い音は振動が遅くなります。高い音を出したかったらスピードは必要で、低い音を出したかったらゆっくりにする必要があります。
最初は穴を1つも押さえない七の音から練習すると思いますが、息の角度と同時に息のスピードも意識して、ものすごくゆっくりな息から段階的にスピードを上げていってください。
口から出る息は水道につないだホースみたいなものに例えられます。水の出口を絞っていくほど出てくるスピードは速くなっていきます。だからスピードのある息といっても力をいっぱい込める必要はありません。
息の角度に関しては50:50の割合で息が管の中と外に分かれるという原則は守りつつも、一般的に高い音ほど外に出る割合が多くなるといわれています。といっても本当に微妙な差です。
角度の話
細かい話で下唇のどのくらいの場所に歌口のどこを乗せるかという問題もありますが、口の形や大きさは人それぞれなのでこれといった正解はありません。ひとりひとり違います。
まずは歌口と下唇の関係はいまは固定でいいです。その状態で管を回すように(前後というか外側に向けるか内側に向けるか)を調整してほしいです。ちょうどいい範囲というのがあるはずです。これもどの音程を鳴らしたいかによって変わります。
イメージとしては2つの歯車がかみ合うような感じで管の角度を変えて、ちょうどいいラインを探します。
ふつうは低い音程の時ほど管は内側を向き、高くなるほど外側に向けた方が安定します。もちろん微妙な感覚です。
もう一つ角度の話で、顔を固定したまま唇の先の動きだけで息の上下方向を変えることはできるでしょうか。これも本当に微妙な感覚で、ちょっとずつ上から下に移動させるエクササイズをします。
この角度もどの音程の音を出したいかで微妙にですが変わります。
まとめ
まとめると音を出すときに考えるコントロールすべきポイントは1つでなく複数あります。ここで説明しきれていないコントロールすべきポイントもあるかもしれません。でも説明した3つはとても重要です。
どのポイントから取り掛かる方がいいかという順番は特にありません、角度は意識していたけれどスピードはあまり意識していなかったとしたら、そこから試してみてほしいです。
ちょうどいい息のスピードと、管の角度と、息の角度がうまく交わる感覚が掴めたら、音を出すのがだいぶ楽になってくるでしょう。
強調したいのは甲の音(高い音)と呂の音(低い音)では交わるゾーンが全然違うということです。
この感覚は笛が変わったときはもちろん時間や場所でも違ってくるので、毎回瞬時に探る練習をするといいでしょう。

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