篠笛のキーのことを調子と言います。まずはドレミの篠笛に限定して説明します。一番説明しやすいのは8本調子です。
8本調子の篠笛はドレミファソラシドの音が出ます。
それより全体的に半音低い音が出るのが7本調子です。つまりシド#レ#ミファ#ソ#ラ#シです。
それより全体的に半音低い音が出る笛を六本調子と言います。つまりシドレミ♭ファソラシ♭です。
鍵盤で弾いてみればよく分かりますが、基準の音が違うだけで全部ドレミファソラシドに聞こえます。
こんな感じで5本調子4本調子3本調子と続いていきます。
高いほうもあります。9本調子10本調子くらいまでは普通に販売されています。
実際問題篠笛の音を実音でいうケースはあまり多くありません。ドレミの笛だったらキーは何であってもドレミファソラシドに聞こえる(音程の並びは変わらない)ので、ドレミファソラシドと呼びます。
調子の数字が大きくなるほど笛は小さく短くなり、数字が小さくなるほど大きく長くなります。つまり極端に数字が大きかったり小さかったりすると、人間の手で持つには大きすぎたり小さすぎたりしますので、篠笛の調子には限界があります(もちろん人間の耳に聞こえる限界もあると思います)。
一番低い1本調子を吹く人もいますが結構特殊な例だと思います。普通は3本調子くらいで指が届かなくなっていきます。高い方は10本調子くらいになると、笛が小さすぎて押さえにくいし、音程も合いにくくなっていきます。
なので一番バランスの良い笛は六本調子ぐらいという人が多いです。
低い調子の笛は大きいので当然大きくて長い竹がないと作れません。そのため価格は高くなっていきます。逆に八本調子などキーが高めの笛は、材料が豊富にあるため(技術的には変わらないはずなのに)値段が安くなっていることが多いです。
古典調の篠笛だとドレミではありありませんが、基本的に数字が一つ増えると音程がひとつ上がり数字が一つ減ると音程が一つ下がるという関係は変わりません。
表記について、このブログでは8本調子のようにアラビア数字で書くことが多いです。現実には八本調子のように漢数字で書く方が多いかもしれません。
時には八「笨」調子のように見慣れない文字が使われることもあります。字体が違うだけですので戸惑わないようにしましょう。
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