篠笛のお手入れと謎

篠笛のお手入れに関してはこれが正しいという絶対的な基準があるわけでありません。その場その場で正しい方法が変わってくるけれど、それでも何とかなってしまうのが篠笛といえそうです。

私はもともと独学で篠笛を始めたのでお手入れに関して特定の先生から習ったわけではありませんが、それでも1度も管を割ったことはないですし、カビが生えたこともないです。

篠笛を吹いていると管の内部に露がたまります。

これは空気中の水分が結露したもので、つばではありません。ということにしておきましょう。

演奏が終わったあと露をどうするかは諸説あります。

リコーダーみたいにガーゼを巻いた棒を突っ込んで露を取るべきだという人もいますし、中の漆が痛むからそうすべきでない、露は放っておいても大丈夫というひともいます。

私はかるくポンポンと叩いてティッシュなどに露を出すだけです。棒を入れてキレイにしたりしません。

雅楽をやっている偉い人もそうしていると前に聞いたことがあるからです。

純粋な水ではないはずなので乾いても何かの成分が蓄積するはずですがそれで困ったことはありません。

でも先生は他の生徒がリコーダーのように棒を突っ込んでいてもとくに注意されなかったので問題にしてないようです。

これはどちらでも良いのかもしれません。

ただ篠笛を水で洗うかどうかの問題はどうでしょう? え、篠笛を水に濡らしたら傷んでしまうのではないかと思っている人が多いでしょう。

ところが地域によっては演奏前に水で洗ったり、水をはったバケツにつけておくところもあるようです。ツイッターでその話を聞いたときはびっくりしました。

ただしそこにはそういう伝統があるというだけで、一般的には篠笛を濡らしてはいけないでしょう。篠笛を買うとついてくる説明書にもそう書いてあることが多いです。

なので篠笛のお手入れは面白いことに地域や属するグループによって全然違います。

よほど極端なことをしない限り取り返しのつかないことにならないので、比較的お手入れの楽な楽器と言えるでしょう。

夏の車内に放置したりするのはさすがによくないです。人間が生きていられないくらい高温になるからです。

あと乾燥する時期にはビニール袋に入れて保管すると、割れ対策にもなりますし音への影響も少なくできます。しかし地域と季節によってはカビの原因になるのでいつまでそうするかは難しいところです。

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