解説 古典調の篠笛はどうちがうの?

篠笛の種類には、ドレミファソラシドの音が出るもの、ドレミファソラシドに近い音が出るもの、ドレミファソラシドじゃない音が出るものがあります。一番最後の音階を鳴らすことができるのが古典調の篠笛です。

見分け方は簡単です。古典調の篠笛は押さえる穴が等間隔に開いています。ドレミの笛は穴が大きかったり小さかったりして不揃いです(システム的な統一感はあるのですが)。

もともと古典調の篠笛しかなかったのだけど、 改良が重ねられて三味線などに合わせるために唄用の篠笛ができて、 その後さらに改良を重ねて西洋音階が鳴らせるようにドレミの笛ができました。

古典調の篠笛は実際に吹いてみたらそれなりに理解できるのだと思いますが、そうじゃないとどういう音が出るのか想像しにくいと思います。私はドレミの笛から入ったので、ドレミ音階じゃない音階とは一体何だろうと不思議に思っていました。

大甲のドから順番に下に降りて行くとすると、意外なことに途中まではドシラソファ~と同じような音が出ます。ただ最後の方は明らかに違います。ミの音が明らかに低いです。レドもなんとなく気持ちの悪い感じです。六穴の笛だったら音が飛んでさらに気持ち悪い。

この音程の違いが何とも言えない日本的というか神秘的な音階の正体だと思います。

また六穴の笛の一部の音を常に押さえっぱなしにすることで五音階を作ることができます。これがさらに日本的と言えるでしょう。

ドレミの篠笛だけをやっていると縁がなさそうな古典調ですが、一つ持っておくことをオススメしたいです。基本の篠笛ということもありますし、等間隔に並んだ穴は想像以上に美しくて見ているだけで楽しいからです。

藤巻の感じもなぜか古典調の方がきれいに見えます。それだけドレミ篠笛の穴は、不自然ということなのかもしれません。

音も出しやすいのでまず音出しから始める初心者の方も音が出るようになってから目的の笛に切り替えればいいのでおすすめです。

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