篠笛のお手入れと謎

篠笛のお手入れに関してはこれが正しいという絶対的な基準があるわけでありません。その場その場で正しい方法が変わってくるけれど、それでも何とかなってしまうのが篠笛といえそうです。

私はもともと独学で篠笛を始めたのでお手入れに関して特定の先生から習ったわけではありませんが、それでも1度も管を割ったことはないですし、カビが生えたこともないです。

篠笛を吹いていると管の内部に露がたまります。

これは空気中の水分が結露したもので、つばではありません。ということにしておきましょう。

演奏が終わったあと露をどうするかは諸説あります。

リコーダーみたいにガーゼを巻いた棒を突っ込んで露を取るべきだという人もいますし、中の漆が痛むからそうすべきでない、露は放っておいても大丈夫というひともいます。

私はかるくポンポンと叩いてティッシュなどに露を出すだけです。棒を入れてキレイにしたりしません。

雅楽をやっている偉い人もそうしていると前に聞いたことがあるからです。

純粋な水ではないはずなので乾いても何かの成分が蓄積するはずですがそれで困ったことはありません。

でも先生は他の生徒がリコーダーのように棒を突っ込んでいてもとくに注意されなかったので問題にしてないようです。

これはどちらでも良いのかもしれません。

ただ篠笛を水で洗うかどうかの問題はどうでしょう? え、篠笛を水に濡らしたら傷んでしまうのではないかと思っている人が多いでしょう。

ところが地域によっては演奏前に水で洗ったり、水をはったバケツにつけておくところもあるようです。ツイッターでその話を聞いたときはびっくりしました。

ただしそこにはそういう伝統があるというだけで、一般的には篠笛を濡らしてはいけないでしょう。篠笛を買うとついてくる説明書にもそう書いてあることが多いです。

なので篠笛のお手入れは面白いことに地域や属するグループによって全然違います。

よほど極端なことをしない限り取り返しのつかないことにならないので、比較的お手入れの楽な楽器と言えるでしょう。

夏の車内に放置したりするのはさすがによくないです。人間が生きていられないくらい高温になるからです。

あと乾燥する時期にはビニール袋に入れて保管すると、割れ対策にもなりますし音への影響も少なくできます。しかし地域と季節によってはカビの原因になるのでいつまでそうするかは難しいところです。

買ってはいけない篠笛はあるの?

篠笛を選ぶ際に失敗しないために、買わないほうがいい篠笛というのはあるのでしょうか。

私はあまりにも安い篠笛は買わないほうがいいと思います。安価な笛の中には、演奏を楽しむうえで大きな問題のあるものも存在します。

プラスチックの篠笛は別ですが、竹の笛で5000円にもならない笛はおすすめできません。

篠笛を始めた頃、スズキ楽器の銀鈴という篠笛を買ったことがあります。当時定価 3000 円くらいの竹の笛で、学校教育で使うために安く大量に作られているようでした。今は廃盤になっていて買うことはできません。

コストのかかる藤を使わずビニールで巻かれていたり、そういう部分は仕方ないと思います。ですがもっと本質的な部分で、問題があったのです。

銀鈴は製造時に正確に調律されていなかったので、正確な音程を出すことが難しい笛でした。

初心者で経験もなかった私は最初は「これを自分の技術で調整しながら吹くのが正解なのかな」と思ったものです。しかしやっぱりこういう笛をいくらがんばってもちゃんとした音階になりませんでした。

音程ばかり気になって吹いていても疲れるだけで楽しくありません。CD音源に合わせようにも合わせられなくて演奏に自信が持てず、モチベーションを維持することが困難でした。

銀鈴に限らずAmazon通販などで販売されている安価な篠笛の中には、音程の不安定さや音色の悪さが目立つものが少なくありません。これらの笛は、初心者の学習意欲を削ぐ可能性があります。

篠笛の製作には、熟練した職人の技術と時間が必要です。竹の選定から加工、調律まで、手間暇がかかるため、安価な篠笛を作ることは難しいと考えられます。

1万円以上の篠笛は、竹の選定や加工技術が優れており、音色や響きが格段に向上している可能性が高いです。また、調律も正確に行われており、安心して演奏することができます。篠笛の価格は竹の種類や職人の技術によって大きく異なりますが、一般的に1万円以上のものを選ぶことをおすすめします。

経験上そのくらい予算をかけると楽器として良いものなのははもちろん、工芸品としても見惚れるくらいきれいな笛に出会うことができます。

それなのに5千円くらいの笛を買ってしまうのはもったいなく思えてしまうのです。差額を安いと思うか高いと思うか人それぞれかもしれませんが、世の中の他の楽器と比べたら少ない投資のように私は思います。

質の良い篠笛は、音色が豊かで美しいだけでなく、調律も安定しているため、安心して練習や演奏に集中することができます。長く愛用できる楽器として、ぜひ1万円以上の篠笛をご検討ください。

予算に応じて篠笛を選ぶことはできますが、演奏を楽しむためにはある程度の投資が必要です。もし予算に余裕がない場合は、中古品を探すのも一つの方法です。中古品ならではの難しさ(状態確認など)はありますが、インターネットではプロ奏者が検品している店舗も探せます。

解説 篠笛の買い方2 職人から買う&中古で買う

職人から買う


私も職人さんによる展示販売に行けたことがあります。ネットや店舗では考えられないくらい多くの笛を一度に試し吹きできます。

何本もある笛の中から選べる状況は最高です。それぞれの笛を3秒ずつくらい吹いてみると、あきらかによく鳴る笛とそうじゃない笛があります。これは人によって違います(だからいまいちな笛が最後に残ることはないんだとか)。

ベスト2くらいまで絞ってから1管選んだとき、今までにない感覚を得られました。

いままで篠笛といえば、なんとかして音を出すようにがんばるものでした。

それが笛のほうが合わせてくれるのだから最高です。

中古で買う


篠笛に限らず中古品を買う主義の人もいればそうじゃない人もいると思います。もし中古に抵抗がなければ候補に入れてもいいでしょう。

ネットショップの中にはプロが鑑定した中古品しか扱っていないところもあります。

本当に品質に問題がないか確かめた上で、調子もぴったりなのかそれとも少し高めなのか低めなのかわかったうえで購入できます。

ハードオフみたいなリサイクルショップでも篠笛は扱われています。おそらく店員は篠笛の知識がないでしょうから、びっくりするような価格設定がされていたりします。

私は、せっかく職人さんが作ってくれた篠笛なのに使われないのはもったいなくて、中古の篠笛を見つけて良さそうだったら買ってみることがあります。

解説 篠笛の買い方1 ネットで買う&お店で買う

篠笛を購入したいと思ったとき、どこで購入するかは重大な問題の一つです。本当は現地に行って買うのが一番良いですが実際問題ネットで買うことも多いです。

ネットで買う

ネットで購入するイメージというと、詐欺だとか粗悪な品を買わされたりだとか劣悪な保管方法だったものを掴まされたりだとかを心配する人もいるかもしれません。確かに可能性はゼロじゃないですが、あまりその心配はないというか他にもっと心配なことがあります。

何を買っていいかわからない状態に陥る可能性があることです。たとえば篠笛には古典調と唄用があるとこのブログでは書いていますが、現実にはもっとたくさんの用語があります。

唄用
民謡笛(みんようてき)
ドレミ管
正律管
みさと笛
完全調律
等々

仮に童謡や洋楽を演奏するとしてどれを選べばいいかわかるでしょうか。

同じようなことでも、地域だったり会社だったりブランドによって表現方法が変わるのです。

藤巻をどうするとか漆が良いかカシューが良いかなど他にも問題がありますが、そもそも管の種類を間違えてしまえば元も子もありません。

ネット通販では吹いてみればわかるということができないので、言葉で説明する難しさがあります。

中には複数の笛を送ってもらい、一番良いのを選び残りは送り返すということができるショップもあるみたいです。

お店で買う


ネットで買うよりはお店で買うほうが良いことは言うまでもありません。ほとんどのお店では試し吹きできるから自分にあっている笛がもっとダイレクトにわかります。

ただお店があればの話です。私の地元も和楽器店らしいところはなく、普通の楽器店ではプラスチックの童子か秀山以外を見たことがないです。

楽器屋なら取り寄せてくれるケースがあると思いますがそれなら通販とあまりかわりないです。

東京など大都会に行ったときのお楽しみとして和楽器店めぐりをするのがいいでしょう。

解説 篠笛の材質について

■竹


篠笛の材料といえば竹です。女竹(めだけ)という名前なのに実は笹の仲間らしいです。だけど本物の竹と区別する場面はなさそうなので「竹」と言っていいと思います。

竹でないといけない理由はもちろん一番いい音色が出せるからというのが常識です。でも素材で音色は変わらないと本気で考えている立場もあるみたいです。

■木


木の篠笛もあります。意外ですが木を削る機械が発達したおかげで木の篠笛が作れるようになったみたいです。だから古より手作業で木の篠笛が作られていたわけではありません。

理想的な形が作る上に自然の風合いも得られるイイトコドリの木材ですが、弱点はあまり大きな音が出ないことと聞いたことがあります。実際に吹いたことがないので確かめてないですが。

■プラスチック


プラスチックなら理想的な形の笛を安価で大量生産につくれます。湿度変化や衝撃の影響を受けないので面倒なメンテナンスもなくどんな扱いでも耐えてくれます。温度変化で音程の影響を受けてしまうくらいです。

メーカーによって傾向がやや違うので、別ページにまとめました

音色は竹より落ちるというのが常識ですが、一切変わらないと本気で考えている立場もあります。

学校で使う教育用笛はありますが、職人がこだわりぬいて本気で作ったプラスチック笛というのはたぶんないのがやや欠点です。

■ガラス

透明なので見た目が美しいのと、音色もクリアなんだそうです。慎重に扱わないと割れます。

■カーボン


カーボン篠笛というのが通販サイトで確認できます。非常に高価なためなかなか手が出ないです。

■新素材


立平さんが作った環は、篠笛制作の際に大量に出る竹の粉を使った樹脂のようなもので作られています。

私も持っていますが新素材であることにメリットがあるか(竹の粉を入れた意味があるのか)まだよくわかりません。人気のあるだけあって良い笛だとは思います。

番外編 豆知識 篠笛の数え方

篠笛の数を数えるときは1本2本と数えてもたいてい通じます。棒状の物体ですからそう数えて全然問題ないと思います。

しかし笛なので1管2管と数えるのが本来の数え方らしいです。

なぜかというと篠笛で何本というと(八本調子みたいに)調子(キー)のことをいうからです。だから混同しないように1管2管と数えたほうが間違いがないです。

ただ普段1本調子2本調子の笛を扱うことがあまりありません。たいてい5本~8本調子です。それに篠笛を同時に5本以上扱うこともあまりありません。

また数えるときは1本、キーは一本調子という言い方をするなら間違うことがないでしょう。

なので混同する可能性はとても低いので、数を数えるときに1本2本と呼んでもたいして問題にならないと思います。

解説 お土産用の篠笛(?)とは

リサイクルショップで"篠笛らしきもの"を見たことが2回あります。らしきものだけど本物の篠笛ではないものです。

竹製品だけど全体的に安っぽくて、これ篠笛? と思ってしまいました。

調べてみると観光地でお土産として売られているもので、どちらかと言うとリコーダーに近いような竹笛です。

というもの唄口に相当する部分が小さくて息を吹き込むと一応音が鳴るのですが、本体の裏に切り込みが入っていてそこからリコーダーと同じ仕組みで音が鳴っているだけです。

つまりリコーダーを横向きにして、音の出る部分(窓のエッジ)を裏側につけたようなものです。篠笛と違って音を出すのに何の苦労も要りません。

もしこれが楽器として利用可能なものだったらそれはそれで素晴らしいのですが残念なことに調律というものが一切されていません。ただ見栄えが良いように穴を開けただけです。

だから飾って置いておく以上の使い道はないかもしれません。

ちなみに私が見たことある1本は青森県のねぶたの笛をモチーフにしたものでした。

もし観光地のお土産屋さんなどでこうこういう笛が販売されていても本物の篠笛と間違って購入しないようにしましょう。お土産用にするのはとてもいいと思います。

ただこういうリコーダー風の横笛って、ちゃんと作れば色々な可能性があると思います。

聞いた話では徳島県の阿波踊りでもまだ笛を吹けない子供たちのためにリコーダーライクな横笛があるみたいです。横笛に慣れ親しむのにはよさそうですね。

ちょっと違う物ですが本物の篠笛の唄口にアタッチメントをつけて誰でも苦労なく発音できるようにする試みもあるみたいです。

こういうのがあると音を出すことに意識をとらわれずに運指だけに集中することができますとができます篠笛がもっと親しみやすいものになるでしょう。

解説 ドレミ篠笛の六穴と七穴について

ドレミ篠笛の種類で六穴と七穴という違いもあります。読んで字のごとく押さえる穴が6個あるか7個あるかの違いです。

まず読み方ですが、「ろっけつ」と「ななけつ」と読むようです。

結論から言うと七穴の方がメジャーです。七穴用に作られた解説書や楽譜も多いので、個人で演奏する分にはどちらでもいいのですが、六穴にしてしまうと若干苦労しそうな気はします。

なぜ七穴のほうが優勢なのかというと、1管の笛で2つのキーを楽に扱えるからでしょう。

シ♭(七メ)に相当する音を、特殊な運指無しで楽にだすことができるので、カバーできる範囲が広くなります。

むしろシ♭を使った調の方がいいという人もいます。

よく八本調子のことを「ハ長調の笛」といいますがむしろ「ヘ長調の笛」といった方があっているという言い方さえできるのです。

七穴篠笛の弱点は1の音が出しにくくて、なかなかいい音にならないことです。ドレミのドなのでその笛の主音と言ってもいいほど重要な音なのにも関わらずです。

そのため8本調子に対するハ長調が敬遠される場合がるのもわかります。

その点、六穴篠笛はしっかり出ます(といっても私は所有してないので聞いた話です^^)。

篠笛の種類 「改良篠笛」みさと笛について

古典調の笛に対してドレミファソラシドに近い音が出る笛があることを前のエントリーで説明しました。

ドレミの笛を語る時に避けて通れないのは昭和30年に山川直春先生によって発表された「みさと笛」です。

みさと笛は、西洋の音楽も日本の音楽もどちらでも対応できるように完全に調律された改良された篠笛で、普通の篠笛と違い裏穴があるのが特徴です。

この裏穴が何のためにあるかというと、七穴篠笛の弱点である1の音の出しにくさを克服するためとも、「ドシドシ」のようなフレーズを演奏しやすくするためとも言われています。

六つの穴を指で塞ぐ1よりも何も押さえない1の方が明るくて豊かな音が出るというわけです。

私はみさと笛の裏穴の使い方についてもっと納得のいく説明を聞いたことがあります。それは「あっそれですね、セロテープで塞ぐのが正解です」というものです。

なんとも皮肉な話ですが、実際に裏側をセロテープで塞いだ方がより吹いていて楽しい好きな笛になりました。

みさと笛を作っている工房は全国にあるみたいです。しかし正式にみさと笛と名乗るには作った後いったん東京に送り検定を受けて「みさと」の認定を受ける必要があるみたいです。

なのでそれをしなかった場合、裏穴はあっても厳密にはみさと笛じゃない笛になります。私が持っている東雲という笛もそのひとつみたいです。

みさと笛にはさまざまな意見があることも知っています。なぜ裏側に穴があるのかとか、完全調律をしたいのならもっと他にいいシステムがあるのじゃないかとか。

しかし今もっといい笛があるのは時代的に当たり前の話です。

昭和30年代に西洋音階に完全調律された笛を開発できたのはすごいことなんじゃないでしょうか。

ただ完全調律といっても残念ながら「吹く人が確かなら」ということになります。どんな完成度の高い篠笛でもデタラメな音は出せるのが現実です。

解説 唄用とドレミの篠笛

古典調の笛に対してドレミファソラシドに近い音が出る笛のことを唄用とかドレミの篠笛とといいます。

見分け方は簡単で、穴が等間隔じゃなくて偏っていたり穴の大きさが不ぞろいだと唄用かドレミの笛です。

唄用とドレミ笛が同じ意味で使われることもなくもないのですが、実は結構違います。

結果的に言うと、唄用の篠笛に対してドレミの方がより西洋音階に近い音程に調律されています。

なので本当はドレミの篠笛が欲しいのに間違って唄用の篠笛を買ってしまうとうまくいかないことになります。

中には、完全に調律されていない唄用の笛を自らの技術で音程を調整しポップスにも対応するという主義を掲げているたくさん人もいると思います。

不自然に3の穴が大きくて4の穴が小さくその上偏って配置されているドレミ笛だと音まで不自然になってしまうから、もっと自然な設計の笛を使い微調整は自分でするという思想は理解できます。

しかし今のトレンドとしては、完全に調理された笛を使うのが一般的に思います。蘭情さんや立平さんの笛が重宝される所以です。

唄用の篠笛は三味線と一緒に民謡の演奏をしたい時などにつかうとよりいいのかもしれません。

解説 古典調の篠笛はどうちがうの?

篠笛の種類には、ドレミファソラシドの音が出るもの、ドレミファソラシドに近い音が出るもの、ドレミファソラシドじゃない音が出るものがあります。一番最後の音階を鳴らすことができるのが古典調の篠笛です。

見分け方は簡単です。古典調の篠笛は押さえる穴が等間隔に開いています。ドレミの笛は穴が大きかったり小さかったりして不揃いです(システム的な統一感はあるのですが)。

もともと古典調の篠笛しかなかったのだけど、 改良が重ねられて三味線などに合わせるために唄用の篠笛ができて、 その後さらに改良を重ねて西洋音階が鳴らせるようにドレミの笛ができました。

古典調の篠笛は実際に吹いてみたらそれなりに理解できるのだと思いますが、そうじゃないとどういう音が出るのか想像しにくいと思います。私はドレミの笛から入ったので、ドレミ音階じゃない音階とは一体何だろうと不思議に思っていました。

大甲のドから順番に下に降りて行くとすると、意外なことに途中まではドシラソファ~と同じような音が出ます。ただ最後の方は明らかに違います。ミの音が明らかに低いです。レドもなんとなく気持ちの悪い感じです。六穴の笛だったら音が飛んでさらに気持ち悪い。

この音程の違いが何とも言えない日本的というか神秘的な音階の正体だと思います。

また六穴の笛の一部の音を常に押さえっぱなしにすることで五音階を作ることができます。これがさらに日本的と言えるでしょう。

ドレミの篠笛だけをやっていると縁がなさそうな古典調ですが、一つ持っておくことをオススメしたいです。基本の篠笛ということもありますし、等間隔に並んだ穴は想像以上に美しくて見ているだけで楽しいからです。

藤巻の感じもなぜか古典調の方がきれいに見えます。それだけドレミ篠笛の穴は、不自然ということなのかもしれません。

音も出しやすいのでまず音出しから始める初心者の方も音が出るようになってから目的の笛に切り替えればいいのでおすすめです。

篠笛の種類 調子とは

篠笛のキーのことを調子と言います。まずはドレミの篠笛に限定して説明します。一番説明しやすいのは8本調子です。

8本調子の篠笛はドレミファソラシドの音が出ます。

それより全体的に半音低い音が出るのが7本調子です。つまりシド#レ#ミファ#ソ#ラ#シです。

それより全体的に半音低い音が出る笛を六本調子と言います。つまりシドレミ♭ファソラシ♭です。

鍵盤で弾いてみればよく分かりますが、基準の音が違うだけで全部ドレミファソラシドに聞こえます。

こんな感じで5本調子4本調子3本調子と続いていきます。

高いほうもあります。9本調子10本調子くらいまでは普通に販売されています。

実際問題篠笛の音を実音でいうケースはあまり多くありません。ドレミの笛だったらキーは何であってもドレミファソラシドに聞こえる(音程の並びは変わらない)ので、ドレミファソラシドと呼びます。

調子の数字が大きくなるほど笛は小さく短くなり、数字が小さくなるほど大きく長くなります。つまり極端に数字が大きかったり小さかったりすると、人間の手で持つには大きすぎたり小さすぎたりしますので、篠笛の調子には限界があります(もちろん人間の耳に聞こえる限界もあると思います)。

一番低い1本調子を吹く人もいますが結構特殊な例だと思います。普通は3本調子くらいで指が届かなくなっていきます。高い方は10本調子くらいになると、笛が小さすぎて押さえにくいし、音程も合いにくくなっていきます。

なので一番バランスの良い笛は六本調子ぐらいという人が多いです。

低い調子の笛は大きいので当然大きくて長い竹がないと作れません。そのため価格は高くなっていきます。逆に八本調子などキーが高めの笛は、材料が豊富にあるため(技術的には変わらないはずなのに)値段が安くなっていることが多いです。

古典調の篠笛だとドレミではありありませんが、基本的に数字が一つ増えると音程がひとつ上がり数字が一つ減ると音程が一つ下がるという関係は変わりません。

表記について、このブログでは8本調子のようにアラビア数字で書くことが多いです。現実には八本調子のように漢数字で書く方が多いかもしれません。

時には八「笨」調子のように見慣れない文字が使われることもあります。字体が違うだけですので戸惑わないようにしましょう。

篠笛解説始めます はじめに 「篠笛とは」

篠笛とは横笛の一種で日本古来の楽器の一つです。雅楽で使われる楽器(ひちりき、龍笛(りゅうてき)、笙(しょう)など)は実は海外由来の楽器が多かったりするのですが、篠笛は元々日本にある楽器なんだそうです。

篠笛の用途はたくさんあります。現在ではドレミの篠笛でポップスを吹くことができます。民謡や長唄も吹けます。

でもやっぱり篠笛が活躍するジャンルといえば祭りばやしじゃないでしょうか。世間一般のイメージとしても日本の笛(篠笛)といえばピーヒャララと言うお囃子のメロディーの印象が強いでしょう。

色々な楽器の中では篠笛は特に手軽な部類だと思います。価格も安価で普通1万円台で購入できてしまいます。一管3万円のものを持っているとなかなか高級なものを持っているねと言われてしまうでしょう。 フルートやバイオリンだったらあり得ない話です。

ただし篠笛はひとつの笛で全部のキーをまかなうことができないので、 いずれ複数購入することになってしまいます。同じ調子の笛を2回購入することもあるでしょうから、笛の本数が増えていくことは覚悟する必要があるかもしれません。

竹でできているので小さくて軽いので持ち運びも楽です。手入れもほとんどいりません。構造自体がシンプルで部品の調整などが必要ないからです。基本的には汚れに気をつけたり、乾燥に気を付けたりするだけでいいです。

篠笛は簡単に言うと竹の筒に穴を開けただけのシンプルな構造ですので、構造がシンプルな分演奏する人まかせの楽器とも言えます。篠笛の穴を押さえると音階を奏でることができますが、楽器自体に音程を調整するシステムなんてありません。楽器をいじって音色を調整することもできません。そこは本人の努力次第です。

このブログはそんな篠笛を今まで吹いてきた中で、気づいたことや感じたこと、人から聞いたことなどをまとめたものです。是非最後まで読んでいただけると嬉しいです。

篠笛に向いている季節はいつなのか

今は夏なのでいつもの夏と同様に毎週のように笛を吹いています。しかし人前で笛を吹く本番は多いものの、篠笛に関する個人研究ができているかと言うと全然できていません。 もっと簡単にいうと全然練習してません。

本当に合同で練習するのと本番と、あと本番前にちょっと音出ししてみるぐらいです。

その理由は暑さ。今年の北海道の夏は異常に暑かったです。 エアコンがないので何日も連続して熱帯夜になるとこたえます。

うちは部屋の窓を閉め切って練習すれば大丈夫な環境なのですが、たとえ家の窓を閉め切ったとしてもご近所さんの窓は全部開いているので、うるさくないかなと気になってしまいます。

そもそも部屋を締め切ると自分が暑くてかないません。扇風機を全開にしてもです。

9月には大きめの大事なイベントがあるのに大丈夫かなと思ってしまいます。

お盆過ぎれば暑さも和らぐはずなので、もうちょっとの辛抱なんですけどね。

じゃあ真冬なら篠笛の練習に向いているかというと、乾燥対策や寒さなどの影響があるのでそうとも言えないのですが、冬の方が近隣への音対策をしなくていいぶん少し楽かもしれません。

春から初夏にかけても篠笛の練習は楽しいです。冬の間は公園とか河原で練習するのがなかなか辛いので、暖かくなって外に出られるようになるととてもほっとします。

立平さんってどんな笛屋さんなの?

当ブログでも推している環を開発した立平さんってどんな方なんでしょう。

ドレミの篠笛と言えば蘭情さんが有名なのですが、数年前に蘭情さんの笛がもう手に入らないかもしれないということになってしまい、そこで注目されたのが立平さんの篠笛、という話を聞いたことがあります。

篠笛は和楽器なのだから西洋音階は出せなくて当然だという考えもあるのですが、それでも正確なドレミ笛は需要が高く、私もドレミ笛はできるだけ正確な音程であって欲しいと思ってます。

立平さんは新素材篠笛「環」を開発して学生たちに無料で配ったりしています。これには技術の安売りだと批判の声もあるみたいですが、公式ツイッターいわく


僕は自分のブランドを育てるコトに一切、興味がないです。 プライドもないし、安い笛を作る業者で全然オーケーです。 僕の想いはただひとつ、できるだけ多くの人たち(特に若者)に笛を届ける。 ただそれだけなんです。

とのことです。

そもそも笛職人でウェブで情報発信をしていないことは普通なので、ツイッターをやってる時点で珍しいことですね。

ツイッターを見ていると、複数の職人さんで作業を分担しているようなことがうかがえます。

私が出会った笛吹きの方にも立平さんの愛用者はいます。そのとき1度だけ笛を借りたことがあります。それは3万円くらいといっていました。最低音から大甲まで一切力むことなく気持ちよく鳴らせました。その笛を吹くのはまったく始めてだったのに。

立平さんの環とFURYU8どっちを買うべき?

FURYU8はおそらく大手の竹製の笛ではもっとも安価なもの。環は立平さんの新素材篠笛です。

どちらも同じくらいの価格設定の笛で、どちらを買おうか迷う方もいるかもしれません。

私はどちらかというと僅差で環をおすすめします。

まずFURYUが竹であることのメリットがあるかというと微妙です。見た目とさわり心地がもっと上の竹の笛より劣りますし、音色に反映されているかというとそうでもない気がします。

逆に天然素材なせいで個体差があったり、湿度管理などの扱いづらさがあったりします。割れたりもします。

吹きやすさ、演奏しやすさ、安定感では樹脂製で立平ブランドの環の方が上です。環に慣れておいて損はないです。

環の方がいま流行っているので、話のネタにもなります。いろいろな笛吹きさんと話していると立平さんの認知度が高いことがわかります。

ただ環には袋はついてこないので、その分のコストは上がります。

どうしても竹製がよかったら1万円以上はする日本の職人が作った笛をすすめしたいです

立平さんの環は購入不可避だった

クラウドファンディングでの販売に乗り遅れ、その後の無料配布などに当たることもなく、買わなくてもいいかなと思ったこともありましたが、プラスチック篠笛の記事を書いたりしているのだから比較対象として持っておいたほうがいいと思って結局購入しました。

環とは立平さんの開発した新素材篠笛です。

>既存の篠笛の製作過程で大量に廃棄されている竹クズと、グラスファイバーを混合した新素材の篠笛です。https://readyfor.jp/projects/shinobuerippeishinsozai

買ってよかったです。立平環。

すでにネット上にはすごい人たちのレビューがあるのですが、私なりに感じたことを記したいと思います。

結論から言うと、環すごく良いです。ただ立平さんがプラスチック篠笛の型を作ったのはものすごい素晴らしくユーザにとってありがたいことだと思いますが、竹くずを混ぜた新素材がとてもいい効果を出しているかはなんともいえなくて、まだ議論の余地があると思います。

環の第一印象は「太い」です。実際吹いてみると低音が豊かで鳴らしやすい。

なぜこの太さにしたんでしょう。たとえば子どもでも持ちやすいように穴の間隔を狭めるためとかなんでしょうか。もし低音重視のためだったとしたら、既存のプラスチック篠笛が低音を苦手としているのを意識したのかもしれません。

だから高音は慣れないと比較的響きにくいというほどでもないかもしれないけれど、コントロールが難しいというか吹きすぎてしまいがちというか、私は慣らしが必要でした。

音程は非常によくドレミに調律されています。そこにはこだわっているんじゃないかと思います。私は普通に吹くと少し低めに出るので環も順当に少し低めに出ます。

手に持った感じと吹いた感じがやや硬い気はします。生まれて初めて持った篠笛が環だったらどんなイメージになるんだろうかなと思ってしまいます。

その堅い印象のためか、吹きながら自分でもきれいだなと思える音を出すのが難しいです。というのも竹の笛だった自画自賛してしまうことがあるのです。だから初心者の人で環だけでっていうのはどうなんだろうとちょっと思ってしまいます。

竹の笛だったら多少の荒は素材が吸収してくれるような気がするのですが、環はその点ではプラスチック篠笛寄りという感じです。

八本調子で樹脂製といえば私はアウロスの秀山が好きです。秀山は税込みで2千円しません。

4千円の環とどっちがおすすめと言われたら、ちょっと難しいです。倍の価値があるかというと即答できない。というかそれくらい秀山が2千円で買えることがすごいのかもしれませんが。

だけど環がたくさん売れて若者にも篠笛が広まったら絶対面白いと思うので環に1票。

環の六本調子はないのか


きっと多くの人が八本調子じゃない環が欲しいと強く願っていると思います。

どうなのかなと思って最初のクラウドファンディングサイトを見ていたら

>プロジェクトが成功した場合は、六本調子の製作にも取り組んでいこうと思っています。

って書いてあるので期待できますね。

太鼓センター FURYU8 入手&レビュー

太鼓センターのFURYUという篠笛があります。篠笛としては安価なもので5,000円程度で購入できます。

これがいいものなのか悪いものなのかいまいちよくわかりませんでした。もちろん良いレビューもたくさんありますが、そのほとんどは「音が出た」とか「これから音出せるようにがんばります」というものばかり。ある程度吹ける人のレビューがほとんど見当たりません。

私は音は難なく出せますし、職人の作った本格的な篠笛をよく吹いています。また安価な篠笛たちも好きでかつてはスズキの銀鈴も持ってましたし、入手可能なプラスチック製の篠笛をほとんど購入して所有しています。

そんな私もFURYUを入手できたのでここでレビューしてみたいです。

先に一言でまとめると、音は出しやすいし音程もいいけどただそれだけだなあ、という感想です。

◆見た目と質感


手に入れたのは八本調子のものです。竹製であるのが大きな利点ですが、表面はつるつるテカテカしていてあまり竹らしくない印象。巻きも黒いビニールなので藤巻きのような楽しさはありません。

◆音だし


音は出しやすい方だと思います。出しにくいということはありません。

◆あなと押さえやすさ


ドレミの笛なので穴は等間隔でなく大きさもまちまちです。とくにFURYUはミファの穴が近いため慣れないと戸惑うのと、これに慣れると他の笛が吹きにくくなるかもしれません。八本調子は短いのでとくにそう感じます。
モダンなドレミの篠笛はみなミファが近いのですがFURYUは特に極端だと思います。

◆音程


意外に良いです。西洋音階のドレミの音が出せます。

スズキの銀鈴という笛はここが弱点で、とてもチューナーで調律した感じがしませんでした。恐らく1本1本の太さを無視して基準の笛に近い場所に開けてるだけだったと推測します。

FURYUはちゃんとしてるので、音源に合わせて吹いても「吹く人が確かなら」音痴になることはないです。

◆まとめ


わるい笛ではないけど音程と音のだしやすさ以外に特筆すべきところがない笛だなあと思ってしまいます。

音色・見た目・愛着のことを考えると、初心者で始めて篠笛を買うというような場合なら最初から日本の職人が作った笛をおすすめしたいです。

一般的に八本調子の笛は六本七本の笛より短いため篠竹も供給されやすいからなのか、ハ長調だから需要が高いためなのか、値段は安めです。

つまりFURYUとの価格差が1番小さいです。なので最初から日本の職人が製作した1万円程度の笛を購入したほうがいいのになあ、と個人的には思います。

ただ八本調子はあまりつかわないけれど持っていると便利なので、調子を揃えるために欲しいというような「隙間埋め」場合はおすすめだったりします。


フルートや篠笛の材質で音色は変わらないという話

別のブログに書いてあったものを加筆修正したものです。

■フルートの場合

ウィキペディアの「フルート」の発音原理のところを読むと「フルートの発音原理に関しては、大きくわけてふたつの説が存在する[2][9][10]」と書いてある。ということはいまだにこれだという決定的な原理がわかっていないということだろうか。YAMAHAのページではフルートの発音原理が紹介されているが、これはウィキペディアの2番目の説明に近いようだ。

篠笛やフルートの音は材料で変わるというのがわりと常識でフルートの選び方(材質による違い)のページの通りなのかはわからないが、そういう風に語られることが多い。

一方で変わらないという話もある。

フルートの真実 ~ 材質で音色は変わらない
http://homepage1.nifty.com/iberia/column_flute.htm(ページ消失)
ブラインドテストによると、フルートは材質で音色変化が認められない、という実験結論が出ていました。そんな話題を中心にフルートの真実をいくつかご紹介いたします。

ブラインドテストとは文字通り目隠しテストのことで、思い込みや先入観が排除されるためにより真実に近い答えが出せるというもの。

そういう素材が違うと知らずに聞いてみるテストだと、音の違いがわからないようです。

ブログ記事一覧|AKIRA F くまのブログ
http://ameblo.jp/sax-and-harp/entrylist.html
フルートの材質と音色

リンクをたどると出てくるこのブログも、14エントリーあって長いのだけど、入手可能な文献を読めば読むほど材質による音色の違いは小さい(楽器の寸法や奏者・吹き方の違いが大きい)と思いたくなる。

■篠笛のお話

篠笛でいうとこのページが詳しい。

篠笛の選び方と使い分け【その1】
http://yajikitajiji.web.fc2.com/index.html
篠笛の選び方と使い分け【その2】
http://yajikitajiji.web.fc2.com/shino2.html

篠笛初心者向けの解説をしているページで、その1はやってみればわかることを説明しすぎなきらいもあるが、初心者向きの情報としてかなり詳しい。

その2で「篠笛の材質による違い」に大胆に切り込んでいる。竹とプラスチックで音色は変わらないということを説明したうえで、じゃあなんで実際吹いてみたら明らかに違うような気がするのかも、ずばり説明されている。

そうは言っても,材質の異なる笛を吹き比べた経験のある人は,筒の材質の違いにより音色がかなり違うように感じられたことがあると思います。

ではなぜなのかというと、つまりは我々が素材の違いだと思っているものは骨伝導なんだそうだ。詳しくはリンク先を。

これは,主に骨伝導による効果と考えられ,聴き手には感じられない差です。骨伝導とは,筒の振動が下顎や指の骨を介して直接内耳に到達して聞こえる音のことで,普段感じている自分の声も同じ骨伝導によるものです。

吹いてみたらわかる、という体験的な感覚もこれを読めば思いっきり否定される。

■どっちなのか

・吹き比べれば違いが判る → 骨伝導の違いだけ

・録音してみれば違いが判る → 材質よりも形状の違いによるもの

といわれてしまえば、反論は難しいかもしれない。

いくつか反論にならない反論をあげておくと

・現実的にプラスチック篠笛よりも(ちゃんとした)竹の篠笛の方が音が出しやすくて吹きやすいことが多いために結果的にいい音が出しやすい

だから竹がおすすめという風になるかもしれない。

本人の気分は間違いなく竹の方が上がるのだから竹がいい。

ただ本当によく考えられたプラスチック管が登場したら話は変わってくるかも。

プラスチック製篠笛の種類について

日本古来の笛である篠笛にもプラスチック製のものがいくつかある。それぞれ特徴があるのでまとめてみる。

リコーダーのアウロス

私が最初に楽器屋で購入した篠笛がアウロスだった。リコーダーで有名なトヤマ楽器製造株式会社が作っている。七本調子と八本調子があり、布製の袋に入った状態で売られている。

あまり好きではないという人もいるようで、たとえば穴が直角に切られているとか、唄口が大きいという特徴があり、篠笛としては好みが分かれるところかもしれない。

しかし個人的には好きな笛で、プラの継ぎ目も目立たないなど加工が丁寧で楽器としてのきれいさがあり、大きな音が出るのも自分好み。

調律もしっかりしていて素直な音色がでるため「和楽器の篠笛らしくない」という意見もわからなくもないのだけど、童謡やポップスを吹くときはその方がいいんじゃないかと思う。

公式サイトはトヤマ楽器製造株式会社



ZEN-ON 全音

こちらも有名な楽器メーカーの全音が作っているプラスチック篠笛。こちらは七本調子しか存在しない。つまりB管のみ。ソースは失念したがメーカーの人が「一番バランスがいい篠笛は7本調子だから」という理由で八本調子(C)は作ってないらしい。六本調子こそ一番いいという話は聞いたことあるけれど、全音的には七本らしい。

アウロスよりいい!という意見もあるが、個人的にはあまり好きになれない。理由はプラスチックの加工があまりきれいでなく、合わせの部分にバリが残っていたり明らかにあとから削った跡があったりする。

音程的にはがちがちの西洋音階ではなく民謡笛に近い「唄物」というイメージ。なので3の音が低く4の音が高い。穴の抑えやすさを優先させたためと思われる。同じ理由で右小指がつらくないような配置になっているので1の音がちょっと合わない。

音色を重視する人には評価が高いのかもしれないが、音程や見た目の理由であまり出番がない。

あと袋がついてこないので別に用意する必要がある。


公式サイトはhttp://www.zen-on.co.jp/music/です。



鈴木 SUZUKI 童子

鈴木楽器もプラスチック篠笛を作っている。こちらは六本七本八本調子と3種類もあるので、六本調子が必要だったらこれにするしかない。

アウロスほどきれいじゃないけど全音ほど雑ではないというくらいの見た目。専用の袋が付属してくるんだけどこれが結構好き。

穴は抑えやすさと音程のバランスがいいかんじ。音量が小さめなので練習向きと聞いたことがあるけれど、六本調子を使っている感じでは音量が足りないということはないと思う。

もともとアウロスと同じく七本八本があって、六本調子は最近になって発売されたものなので六本は特に最新の思想や技術が取り入れられている気がする。

公式サイトは http://www.suzuki-music.co.jp/



有限会社日音

教材用プラスチック篠笛という名前の七本調子のものがサイトで確認できる。布製の袋はどうやらついてこないよう。前にただいたコメントによると「篠竹の篠笛をやっている仲間の中でも日音は評判がいいですが、楽器店では出ていないみたいで知らない人が多いようです」とのこと。

私もこの笛は持っていないしネットでも名前を見かけることがない。

公式サイトは有限会社日音 -笛 鼓-

立平新素材篠笛 環(たまき)

厳密にはプラスチック製篠笛ではないのかもしれない新素材篠笛。評判はいいのだけど八本調子しかないので今のところ入手してない。価格も5000円くらいなのでプラ笛の仲間と考えていいと思う。

…ついに環を買いましたので後程レビューします

篠笛製作・販売「立平」 http://rippei.com/

ドレミ四本篠笛

なぜか持っている某神道系宗教で使われている練習用のプラスチック篠笛。ネット販売はされていないらしい。

色は真っ黒で見た目は悪くない。音程は正真正銘のドレミなのでポップスなども吹ける。

3Dプリンターで篠笛

(多分世界初!)3Dプリンターで篠笛を作ってみた:モデル製作〜到着編 | simasima.info http://simasima.info/archives/3024


この記事は別のブログにあったものを移転して大幅に加筆修正したものです。

篠笛~竹とプラスチックの違い メリットデメリット

篠笛という楽器は本来竹でできています。竹で作られているからこそ篠笛ともいえます。

しかしプラスチック篠笛が存在するのも事実で、どちらを購入しようか迷われている方も多いでしょう。

結論から言うと私は両方持っておく、つまりプラスチック製も購入するのが理想的だと思います。

■プラスチックのメリット

とにかくプラスチックは丈夫です。竹のように環境の変化などで自然に割れることもないし、かなり力を加えても破損しません。演奏中に落としてしまっても傷がつくくらいで特に困ることがありませんし、真夏の車の中に放置していても変形する心配がないです。

水にも強く雨の日でも安心だし、潮風の当たる海辺で吹くこともできます。汚れたら水洗いもできるので、竹笛より衛生的です。

使っていくうちに徐々に劣化していくことも考えにくいですし、もしうまく音が出なかったとしても、楽器のせいという可能性は排除できます。竹の篠笛だったらもしかしたら笛の調子が悪いのかもしれないと悩む場面でも、プラスチックではそういうこととは無縁です。

それでいてプラスチック篠笛は価格が安いです。1500円から2500円あれば1管買うことができます。竹の篠笛は最低1万円はすることから比べると、ずいぶん安価です。

フルートのようなキーがなく移調が苦手な篠笛は1管では足りないので、いろいろな調子の笛が必要ですが、あまり使わない調子だったらプラスチック製の篠笛で揃えておくこともできます。

■プラスチックのデメリット

素材の違いから、プラスチック製だけに慣れてしまうといざ自然の竹を使った笛を吹くときにうまくいかない可能性あるという意見もあります。篠笛奏者の間では、竹製の篠笛を知っている人がプラスチック製を吹くのはいいけど、プラスチック製しか吹いたことがない人の音は和楽器らしさが足りなく感じてしまう、と言われています。初心者の方でプラスチック製しか知らないという場合はやや心配です。

篠笛奏者の佐藤和哉さんもプラスチック篠笛には否定的で、プラスチック製の方が音が出しにくいので初心者が最初に選んでしまうと挫折の原因になると著書やセミナーで主張されていることがネット情報でも確認できます。

【参考】篠笛 上達レッスン 技術と表現力を磨く50のポイント (コツがわかる本!) 単行本(ソフトカバー) – 2019/11/30
https://www.amazon.co.jp/dp/4780422671


多くのプラスチック製の篠笛は一般的には大量生産で同じ形で作られているから吹きやすくて鳴りやすくて音程も良いと考えられますが、私の経験的にそれでも職人の作った竹の篠笛のほうが簡単に鳴らせて吹きやすいというケースがあります。これも私自身の経験ですが、プラスチック製に持ち変えるときに音が詰まっていて吹きにくく感じることもあります。

■ほかのデメリット

見た目を重視する人にとって、プラスチック製の篠笛はプラスチック素材が丸見えなので物足りないことが多いでしょう。SUZUKIの童子は吹くにはとてもいい笛だと思いますが、見た目という点ではバリがあり削り跡があり質感や色もプラスチックそのものです。演奏性は高く評価できますが、見た目に関しては改善の余地があると感じます。

職人の制作した竹の笛は穴の切り口や漆塗り、籐巻きの仕上がりの綺麗さを眺めるだけでも楽しく、演奏の気分を上げてくれます。

立平さんの環みたいに黒一色だったら遠くから見れば見る人や角度によって総漆のように見えるかもしれないですが(見えないときもあります)、トヤマ楽器製造やSUZUKIの笛はあきらかにそうではありません。

プラスチック製でも見た目にこだわった笛が作られればいいのですが期待薄でしょう。

あとは今市販されているプラスチック篠笛の種類といえば2024年現在私が把握しているのはドレミ(か唄物)の8、7、6、4、3本調子くらいです。古典調子だったりほかの調子の笛は手に入らないというデメリットもあります。

■両方持ちたい

竹製の篠笛を基本としつつ、プラスチック製も活用することで、それぞれのメリット・デメリットを踏まえ、演奏環境や目的に応じて使い分けることが望ましいでしょう。

【悩み】篠笛の音程が低い( or 高い)

人によっては音程が高すぎるということでわざわざ特注の笛を使っていたりするのに、私の場合どうしても音程が低い。一応の解決法を見つけたのでこちら共有する。

基準に対して低い音しかでないと、音を出すエネルギーのほとんどが音程を上げることに奪われてしまう。吹いていて疲れるし、音はスッカスカでとても満足できるものではない。

一人で吹く場合は楽しいのに、音源や他の楽器と合わせる時は楽しくないということになってしまう。

音程が低い原因


ここでは笛そのものの調律が悪いというのは考えないことにする。 ここで言いたいのは a さんと b さんがいて、笛を交換しても低い人は低い、高い人は高いという場合。

◆ メリすぎている


メリカリという概念を笛吹なら知ってるだろう。簡単に言うと、歌口の角度を変えることで音程を変える技術。

しかしこれだけで問題が解決するなら誰も悩まない。限界までカリ吹きしているのに足りないならほかの方法を試す必要がある。仮にこれだけで音程が上がっても音色が悪くなるし、音程のバランスも崩れてしまうかもしれない。

◆笛の位置が低い


口に対して篠笛の歌口の位置が低いと音程は低くなる。 篠笛をいつもより少し上に当てるようにすると音程はかわる。

ただしこれにも限界がある。 上げすぎると音色も悪くなるし音も出にくくなる。

◆歌口をふさぎすぎている


歌口に自分の口を乗せることで自分の体も楽器の一部にしてしまうのが篠笛の魅力の一つではあるけれど、穴を塞ぐ面積が増えると音程は下がっていく。この割合を変えると慣れない人は音そのものを出しにくくなるという影響はあるけれど、音程を決める重要な要素なので試す価値はある。

◆息が弱い


息の勢いでも音程が変わる。ただ強すぎることがあっても弱すぎるケースってそんなに多いとは思えないし、息の勢いだけで全体的な音程を上げるのも無理があると思うのでここは参考までに。

◆楽器が冷えている


篠笛本体があったまるまで音程が低くなる。だから温まっている人と冷えてる人が一緒に吹こうとすると音程が合わないことがある。逆に言うと楽器が温まっている時は音程が上ずり過ぎないように注意する必要がある。

◆発音の場所が左より


とここまでの情報は本を読んだり Web を見たりしてるだけでなんとなく知っていた。それでも私の場合は音程が低かった。 人の体質によって音程は変わるもんなんだな、これは仕方ないかなと思っていた。 ところが最近もう一つの要素を発見した。

篠笛は管の長さが長くなるほど音程が低くなり、長さが短くなるほど音程が高くなる。この現象が一本の笛でも起こることが分かった。

図で説明すると分かりやすい。篠笛の歌口は正円ではなく横長の楕円になってることが多い。その幅の中でどこで発音するかによって管が長くなったり短くなったりする。

つまり発音の場所を右寄りにすれば音程は全体的に高くなる。

どうするかと言うと、歌口に対して自分の口をやや左側に当て、 菅尻を前に出して息のビームが斜めに横断するようなイメージです吹く。

これらの方法全部試したら音程がかなり上がるだろう。逆のことをすれば音程は下がる。

◆篠笛に近すぎる

これも最近発見したことで、笛に対して自分の顔が近すぎると音程が下がるようだ。歌口を「ふさぐかふさがないか」に似ているけど本人の感覚としてはちょっと違う。

笛をできるだけ高い位置に当てて、なるべく限界までカリ吹きしているときでさえ、篠笛から少し離れる気持ちで吹くと音程がさらにあがる。

こうすると音が悪くなりそうだけど、確かに最初はかなり違和感がある。しかし音程を合わせるためだけに力んでいた人なら、楽に合わせられた方が音色の改善もしやすいだろう。

この件には数年後の追記があるのでラベルから飛んで探して欲しい。